作品集(2014年)

※絵が二枚並んでいる物は、光のトリックで絵が変わります。

〈お月さま〉

世界にたったひとつしかない お月さま

地球をぐるっとゆっくり 周って

世界にたったひとりしかいない みんなの

心の中も そっと照らしてる。

 

今、私が見ている お月さま

遠いどこかの国の だれかさんも

おんなじ思いで このお月さまを

見たのかな。

 

世界にたったひとつの お月さまが

世界中のみんなの 心をつなげてくれていたんだね。

 

ありがとうって笑ったら お月さまも

笑ったよ。


〈手つなぎ地蔵〉

さあ!手をつなごうよ。

その、涙をふいたその手と

 つないでくれないかい?

 

さあ!手をつなごうよ。

その、大切な探しものをしている その手と

 つないでくれないかい?

 

さあ!手をつなごうよ。

その、つなぎたがってる 抱きしめたがってる その手を

つないでください。

 

そうしたら、つながれるんだよ。

見えていなくても 心の中で

ずっとずっと 手をつないでいるんだよ。

 

大丈夫だよ 笑顔で待っているよ

 

 

〈メッセージ〉

6434人が亡くなった、阪神淡路大震災から

19年。心の傷に年数は関係あるのだろうか。

消えた命と残された命。

手は合わせるだけではなく、つなぐことも

できる。

だったら手をつないでくれる

お地蔵さまもいて、亡くなって行った人たちと

残された人たちの手を ずっとずっと 心の中で

つないでいてくれる、

 

そんな存在が欲しくて 作りました。

 


〈星くず命の木〉

この地球のどこかで

誰かが誰かのために

星に お祈りしている。

 

この地球の たくさんの

優しいお祈りのために

一生懸命 かがやいて

返事している 星がある。

 

夜空は 優しさの 星くずでいっぱい。

 

こぼれる優しさの花や実を

両手いっぱいに 支えて 今夜も星くずの木は

うれしそう。

 

〈メッセージ〉

誰かが誰かを 思いやる気持ちは

距離や時間に関係なく 目には見えないけれど

必ず届いているはず。

たとえ 亡き人のことでも たとえ 叶わないかも

しれない奇跡でも、

優しい思いやりは 見えない 大きな力で

星を輝かせているように思う。

夜空が支えきれないほどの 祈りの星でいっぱいに

なったらいいな



〈命とギフト〉

ぼくたちは、生まれる前にもう

どんなふうに 生きるのか この箱の中に

詰めて、天国から 風のすべり台に乗って

地球に 降りて来るんだよ。

 

箱の中身は、神様にもらった贈り物が

入ってる。

このギフトには、生まれて

数時間で また天国に戻るものもある。

生まれつき、耳や目が 不自由なものもある。

お母さんに会えないものもある。

人はそれを、ハンディキャップや 不幸と呼ぶ。

 

本当はね、ぼくたちは 神様に 「ぼくにその

ギフトを下さい。」と言って、合格すれば

それを もらえるんだ。

それは、神様が 選んだ 強い子のためのギフトなんだ。

 

命はギフトと一緒に天から降りて来るんだよ。

 

それを 不幸だとか 不自由でかわいそうとか

そんなふうに 見ないで。

 

ぼくたちには、

このギフトを使って 世界を変えるという

大きな任務があるんだ!

 

大きなギフトを持った 強い命 なんだ。


〈はすの花〉

七色に輝く はすの花

あ!おじぞうさまが いるよ。

 

本当の闇に耐えた あなたのために

おじぞうさまが 来てくれたんだね。

 

はすの花には、ひとつひとつ ひとりひとり

おじぞうさまが いるんだよ。

 

泥の中でずっと静かに あなたに会うのを

待っていたんだよ。

 

誰だって 咲く時が来るんだよ。

 


〈空を泳ごう〉

光に乗って ふわっと

風に乗って ふわっと

 

琥珀色の空を 泳ごう

 

まるで 歌の様に

 



〈メッセージ〉

私にとっての芸術は、空を泳ぐ気分である。

今ここに存在し、今ここに生きている、

時がなくなり、上昇気流に乗る瞬間、

本番の神様に会える気がする。失った大切な

人たちに会える気がする。目の前の人たちの

心に琥珀色の風を送ることができる気がする。

私にとって、音と色の世界は、命そのものである。


〈木もれ日〉

どうしようもなくなったとき、

耳を澄ましてごらん?

 

「上にいるよ。」

ほら 光のつぶ達が 答えてくれるから。

 

光のつぶ達は、がんばれとか 言わないけれど

いつも そっと 君のそばで キラキラの

ダンスを しているんだよ。

 

どれほど君が がんばったのか 知っているからだよ。

 

光のつぶ達は、チチンプイって 魔法をかけたりしないけれど

いつも にこにこ ほほえんで

見えない 輪っかで 君を包んでいるんだよ。

 

どれほど君が 果てしない力を持っているか 知っているからだよ。

 

光のつぶ達は、誰なんだろう

 

今まで君が出会ってきた 君のことが 大好きな

みんなの 「思い」 だよ。

 

悲しいときに、上を向く 勇気があれば

木もれ日から 光のつぶ達が 見えるんだよ。

 

ほら、 そこ すぐ上で  大きな翼を用意して 君がこっちを

向くのを待ってるよ。

 「福島正伸氏〈背中の重い荷物は大きな翼だよ〉から

イメージ作品 」




〈青い蝶〉

蝶が舞う まるで そこに楽譜でもあるかのように

 

蝶が舞う まるで 愛が形となって見えるかのように

 

蝶が舞う まるで 何もかもが 見えているかのように

 

蝶の舞い  誰が見ようと見てまいと

どこまでも気高い最高の舞い

 





〈メッセージ〉

誰の心にも青い蝶がいて、

本能の赴くままに、心の中で舞っているだろう。

蝶の舞は、相手が誰であろうと

見せつけようとせず、相手が誰であろうと

最高の舞を見せてくれるだろう。

 

もしも命が形になって、見えたとしたら、

この青い蝶のように、気高く純粋な舞いである気がする。

 


〈苦しみ〉

雨がもしも 苦しみだったなら

風がもしも 苦しみだったなら

 

この世にはないはず

 

沈んだときは 上がればいいだけ。

 

いったいどんな景色が見えるんだろう

どんな光があるんだろう

どんな香りがするんだろう

 

過ぎ去るのを 待ちながら 雨も風も 楽しもう!

 


〈落葉樹の冬〉

葉っぱがないけれど カラフルなんだよ

花はないけれど カラフルなんだよ

 

冬の間に 春に 何色を準備するか

一生懸命 木のお地蔵さまが

考えているんだよ。

 

あわい桃色にしよう!

 

花の色が 決まるのは

 春に笑顔で見てくれる

だれかさんが いるからなんだよ。

 

冬は 楽しいな。

 



〈メッセージ〉

どんなに寒々とした冬でも、

どんなに殺風景で、寂しそうな冬でも、

木の中はエネルギーで溢れている。

 

どんなことがあっても、内なるお地蔵さまが

わくわく誰かの笑顔を 想像できたとき、

誰にだって 春の準備は急ピッチで始まります。



〈花火〉

 

その五臓六腑に轟く音に ふさわしく

大輪を咲かせる 花火。

 

一瞬の大舞台

 

一瞬の晴れ舞台

 

しかしそれは 見た人の心に 一生 残すほどの

偉大なる光の大輪である。

 

〈メッセージ〉

はかない花火でも、その光はまるで天まで

届いているかのようで、見る人の心に焼き付いてしまう。

一瞬が一生残るその美の偉大さ。

 

一瞬の言葉かも一瞬の出会いかもしれない

その一瞬に、花火ほど 心に届く光を込めて

隣の誰かに与えることができたなら、

その優しさは

その誰かにとって

一生分に匹敵するのではないだろうか。



〈がんばれのじょうろ〉

世界中から 集めた 「がんばれの水」を

じょうろに 入れて 宇宙に お水やり。

 

がんばれの水は どんな味かな

がんばれの水は どんなにおいかな

がんばれの水は どんな色かな

がんばれの水は どんな音かな

 

あなたの心に 大切な人がいる限り

がんばれの水が かれることはないよ。

 

がんばれの水が ある限り 宇宙も星も

決して壊れない。



〈がんばれの雨〉

がんばれ がんばれって 雨が降ってきたよ。

がんばれ がんばれって 虹が出たよ。

 

あ!虹の中に がんばってる 私がいるよ。

あ!がんばってる みんなもいるね。

 

そうだ!そのまま がんばろう!

 

がんばってたら 芽が出たよ。

もう 大丈夫だね。

 

〈メッセージ〉

がんばれの思いがばけつに満タンになり

がんばれのお水をじょうろに入れて

宇宙に降らしたら、ここにも届いたよ。

がんばれの雨、ひとつぶひとつぶに

限りない応援と愛情を込めて。

 


〈奇跡の花〉

奇跡がもしも花ならば

青い色 。

 

この青い花を 見つけることが

できたなら 奇跡が起きるのであれば

血まみれになってでも 探すのに。

 

青い花の番人が 眠る天使なら

そっと起こさないように

                       ありったけの 優しさで 取りに行くのに。

 

〈メッセージ〉

もっと生きていてほしいとか

もっともっとただそばにいて欲しいとか

それは 欲なのでしょうか。

ありったけのありがとうと、

ありったけの優しさが

 

今、生きようとがんばっている人を

包んでくれますように。

 



〈ワンハート〉

人はみんな だれ一人として 同じ人はいない。

心もみんな だれ一人として 同じ心の人はない。

 

だけど、みんなで 一歩だけ 寄ってみたら

大きな 大きな ハートになって

 

そのハートから 世界へも宇宙へも

優しいハートが飛んで行って

 

優しいワンハートの地球になったらいいな。

 

〈メッセージ〉

人それぞれ、長所や短所があって、

ぶつかったり 言い合ったりするかもしれないけど、

分かってあげることができなくても、

分かってあげようと 努力することは

優しさの始まりになって、その努力を

みんながちょっとだけがんばったら、

きっと平和で素敵な世界になるのになって思います。


〈優しい雨〉
心の中の天使が、のどが乾いたら
優しい雨が 降って来た。
ずっとずっと 待っていたんだよ。

...

ほっとしたなー。
おいしかったなー。

優しい雨に満たされて
次はどこに
流れて行くのかな。

のどが乾いた 誰かのところに
また 優しい雨が降るんだよ。